昨日、患者さんに聞かれました。
「心不全と心筋梗塞って何が違うの?」
簡単に言うと、心不全は心臓が機能しなくなる状態のことで、
心筋梗塞は、心不全の過程の一つであるとお答えしました。
目次
目次
- 1.心不全とは
- 2.心不全に至る過程とは
- 一つは、高血圧。
- 一つは、狭心症
- そして、今回表題の心筋梗塞。
- そして、肺疾患、特にCOPDですね。
- 3.聞いてこられた患者さんについて
- 4.大切なのはリスク管理
1.心不全とは
心不全とは、「心臓の機能不全」です。
つまり、血液を送り出すポンプとしての機能が
十分に果たせていない状態を指します。
心臓の役割は、
・酸素と栄養を全身に送る
・全身から血液を回収する
です。
厳密には、ここに肺が絡むのでややこしいですが。
心臓の機能が落ちている時に起こりやすいのが、「浮腫」です。
つまり、「むくみ」ですね。
心臓には四つの部屋があり、
・全身に血液を送り出す部屋
・全身から血液を引っ張りこむ部屋
・肺に血液を送り込む部屋
・肺から血液を引っ張りこむ部屋
があります。
なので、それぞれの部屋に異常があれば、それぞれの症状がでます。
見た目で分かりやすいのが、血液を引っ張る部屋の機能が落ちている時です。
その時に、「むくみ」がでます。
肺の場合は、肺に水が溜まります。
そして、酸素を供給する血液を送りだせなくなったら・・・
生命活動を維持できなくなります。
ちなみに、心不全に至るパターンは多岐にわたります。
2.心不全に至る過程とは
- 一つは、高血圧。
強い力で血液を送り出し続ければ、それはしんどくなりますよね!
それが何十年も続いたら、心臓様、ご苦労様でしたと言うしかありません。
- 一つは、狭心症
これは、心臓の周りにある、
心臓に栄養を送る血管(冠動脈)が細くなって、
栄養を送りにくくなる状態ですね。
原因は動脈硬化もあれば、
冠攣縮という、動脈硬化が関係ない場合もあります。
酸欠・栄養不足でしんどい思いをさせられた心臓は、
どんどん弱っていくイメージですかね。
ちなみに、心臓が酸欠になると痛みで教えてくれます。
なので、胸の痛みが続いたり、痛みが繰り返す場合は、
迷わず病院へ直行してください!
- そして、今回表題の心筋梗塞。
これは、狭心症に似ているのですが、今度は心臓の周りの太い血管である、
冠動脈が梗塞すること、つまり詰まることです。
これは、心臓に酸素と栄養が全くいかなくなるので、
血管の開通までの時間によって、どんどんと心筋細胞は死滅します。
なので、一分一秒を争います。
幸いにして一命をとりとめたとしても、心臓の機能が落ちることは、
想像に難くないかなと思います。
ちなみに痛みは、本当に激痛らしいです・・・
- そして、肺疾患、特にCOPDですね。
COPD:慢性閉塞性肺疾患
COPDの場合、
肺が上手く膨らまなくなって、酸素が足りなくなって、
でも体は酸素を欲しがるから、心臓が頑張って・・・
という悪循環のパターンですね。
あとは、不整脈から至るパターンが考えられます。
複雑すぎて私では解説できませんが・・・。
とにかく心不全とは心臓が弱っている状態で、心臓が弱るには、
色々なパターンがあるんだなと覚えていただければと思います。
3.聞いてこられた患者さんについて
聞いてこられたのは、
ご主人が心筋梗塞で救急搬送されたことのある奥様でした。
ある大俳優の訃報を聞いて、気になられたそうです。
話題のご主人は見た目は細くて強面な感じですが、
スイーツとサーロインのステーキが大好きな、
ヘビースモーカーさんです。
心筋梗塞以前から、薬はがっつり飲まれてらっしゃったんですけどね・・・
糖尿病・高脂血症・ヘビースモーカーという条件が揃うと、
薬を飲んでいても心筋梗塞は避けられないのだなと感じました・・・
https://note.com/embed/notes/nffa1ccf7f559
4.大切なのはリスク管理
やっぱり人生、楽しく生きるのが一番だと思います!
美味しいもの食べて、楽しいことして、
時にはしんどい修行をして、また楽しむ!
ただ、それぞれにどんなリスクがあって、
今後、そのリスクが自分の人生にどんな影響を与えるのかは、
しっかり把握する必要があると思います。
そして、それらリスクからのリカバリー方法を知っておく必要もあると思います。
それがリスク管理です。
私の記事が、読んでくださる方の
リスク管理の一助になれば良いなと思います。
質問や分からないことがあれば、
気軽にコメントをしてください!
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