最近、EPAが体に良いとよく言われていますが、
何故体に良いといわれているのでしょうか?
目次
目次
- 1.白い安定プラークと黄色い不安定プラーク
- 2.なぜ不安定プラークは黄色いのか?
- 3.EPAは黄色い不安定プラークを白くさせる
- 4.EPAとマクロファージ
- 5.だからEPAは健康に良いといわれる
1.白い安定プラークと黄色い不安定プラーク
今回は、動脈硬化の観点からお話したいと思います。
動脈硬化は、まず太い血管の層の隙間に、
小さいコレステロール(sd-LDL)が溜まって、
その小さいコレステロールを、
マクロファージが貪食して、
泡沫細胞となり、プラークという肥厚を形成します。
このプラークには、安定型と不安定型があり、
血管内を映像で見てみると、
安定型プラークは白く、不安定型プラークは黄色く見えるそうです。
2.なぜ不安定プラークは黄色いのか?
動脈硬化は、この不安定プラークが出血等で、
破れたりして、そこに血小板が集まってを繰り返して、
血管が線維化して形成されるようです。
問題は、何故、不安定プラークは黄色く見えるのか?です。
これは、プラーク内で、微小な出血を繰り返しているから、
黄色く見えるそうです。
安定プラークは、出血していないので白い、
不安定プラークは中で微小な出血をしているから黄色い。
そんな中、この不安定プラークを劇的に安定化させるものが分かりました。
それが、EPAです。
3.EPAは黄色い不安定プラークを白くさせる
EPAを投与すると、この黄色いプラークが、見事に白くなるそうです。
炎症に関する言葉の記事で、EPAの役割について書きましたが、
EPAは、炎症惹起成分の産生を抑え、なおかつ炎症消退物質にもなります。
プラークの形成に関わるのは、マクロファージです。
そのマクロファージの暴走を抑えるのが、EPAとDHAですね。
4.EPAとマクロファージ
DHAが不安定プラークを安定化させるという文献は
見つかりませんでしたが、
DHAは、EPAに体内で作り変えられるので、
どちらにしろ、EPAと同じ役割を果たせるのです。
マクロファージ君は炎症反応において、
炎症性サイトカインという命令書を放出しますが、
そのサイトカインの一つに、血小板凝集促進があります。
つまり、マクロファージの暴走をおさえてくれる
EPAには血小板凝集抑制作用もあるのです。
よって、EPAは動脈硬化を起きにくくし、
なおかつ、動脈血栓の予防にもなるといわけです。
5.だからEPAは健康に良いといわれる
これが動脈硬化の観点から、
EPAが健康に良いといわれる理由でした!
EPAは魚油に多く含まれる成分です。
なので、普段、魚を食べる習慣のない方は、
積極的に魚を食していただくか、
サプリメントや医薬品としてEPAを摂るのが良いと思います。
夏は、脂ののった魚も少なくなる季節です。
魚を食べる習慣がある人でも、
不足しやすい時期ですので、気を付けてくださいね!
分からないこと、気になることがあれば、
気軽にコメントしてください!
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